2月某日、雨宮慶太先生と入江あき先生による最終選考会が行われました。
受賞者のみなさま、おめでとうございます。審査結果と、審査員の先生方の選評を掲載いたします。(受賞者の方々のコメントは後日掲載いたします)

大賞(賞金50万円)
該当者なし

優秀賞(賞金30万円)
神楽貴弘(かぐらたかひろ)東京都


無題


無題

審査員コメント
 モノクロ、カラーともにキャラクターの表情をきちんと描き分けている点は、今回の作品の中で一番目を引きました。顔の表情に顔力(かおぢから)があり、とてもいいです。
 画力と、顔の表情を描く力は十分あるので、今後は衣装のデザインなど、細部を描けるようになれば、もっと良くなると思います。
(雨宮慶太先生)

 目が合うとちょっとそらせない表情と瑞々しい色彩がとってもすてきだと思います。動きや空間を感じさせる構図は見ていてなかなか飽きません。
(入江あき先生)

受賞者コメント
この度は素敵な賞を頂く事が出来、本当に嬉しく思います。どうもありがとうございました。



入選(10万円)
碧 風羽(みどり ふう)埼玉県・21歳


『千年水晶とエルダリントの街』


『Jester』

審査員コメント
 今回の作品の中では一番デザインセンスがありました。とてもバランスのいいモノクロイラストに惹かれました。モノクロがカラーだったらもっとインパクトがでて、大賞あげてもいいくらいでした。
 モノクロの背景がデザインではなく、キャラクターのシュチュエーションが見えてくるような背景だったらもっと良かった。 
(雨宮慶太先生)

受賞者コメント
この度は賞を頂けて大変光栄です。描いている間、自分の欠点を再確認したりもしましたが、受賞はこれからの創作活動に大きな力を頂いたと感じております。本当に有難うございました。


RIO(りお)埼玉県・24歳


『赤頭巾』


『ホテル〜地獄の三丁目〜』

審査員コメント
 この作品はデザインとか画力とかいうよりも、絵からくるキャラクターの強さがとても伝わってきました。自分の中でキャラクターの記号を上手く消化してまとめているてんはよいと思います。
 今後は、いまもっている構成力を生かしながら、個々のキャラクターをうまく描き分けていってほしい。可能性をとても感じました。
(雨宮慶太先生)

受賞者コメント
突然の受賞に驚きです。キャラクターを生かすよう心掛けていたので、そこに評価を頂けた事を大変嬉しく思います。ありがとうございました。


笛吹りな(うすいりな)静岡県・24歳


『光と闇の彼方』


無題

審査員コメント
 ある一定のレベルには達しているものの、飛びぬけたなにかが足りない。ただ、今回の応募作品の中では一番清潔感があった。絵に清潔感があるということはとても大切なことなので、この特徴を忘れずに描きつづけてほしい。色彩設計がすばらしいです。
(雨宮慶太先生)

 色使いがあんまり新鮮で見とれました。とてもきれいです。
(入江あき先生)

受賞者コメント
作品を応募出来た事が嬉しかったのですが、このような賞まで頂けて光栄です。ありがとうございます!今後も精進して絵を描き続けたいです。



編集部期待賞
ナベシマモトキ 大阪府


『貴方と私に幸せがありますように』


『誰でも解かるM&A』

審査員コメント
 一番オリジナルティを感じました。モノクロの絵のほうが弾んで光っていたので、モノクロをカラーにすればよかったのではと思いました。
 一つ課題といえば、カラー、モノクロともに背景をもっと描き込んだものが見てみたいと思いました。
(雨宮慶太先生)

受賞者コメント
この度は貴社のコンテストに参加させて頂き、大変勉強になりました、雨宮先生のズバリ的確なコメントを心に留めて腕を磨き、さらに良いモノが描けるようになったら、また参加させて頂こうかと思います、その時はまた宜しくお願い致します。


稲葉せいこ(いなばせいこ)大阪府・22歳


『姫さまアドベンチャー』


『どろぼう対探偵』

審査員コメント
 カラーのイラストが元気いっぱいに跳ねていていいですね。キャラクターの持っている雰囲気を描こうとしている姿勢がいいです。カラー、モノクロをみるとキャラクターデザインより、挿絵などで才能を発揮できるのでは。
(雨宮慶太先生)

受賞者コメント
ありがとうございます。これを励みに、よりいっそう頑張ります。


川崎貴弘(かわさきたかひろ)愛知県・21歳


無題


無題

審査員コメント
 カラーのほうはある程度の完成度があり、素晴らしいと思います。しかし残念なことにカラーイラストのキャラクターが横を向いてしまっているので、正面の顔で構成されていたらもっとインパクトがあったのではないかと思います。
 正面の顔で、癖や個性が出せるようになればもっと良くなると思います。
(雨宮慶太先生)


総評
雨宮慶太先生
 全体の総評は、去年よりもレベルが上がっていると思いました。現場でやっている人間の意見でいえば、その人が一つ何か変えることによって、入賞したりする可能性はみんなあると思うので、描きつづけてゆくという姿勢を忘れなければいつかきっと形になるというレベルには達しています。今年はバラエティーにとんでいて良かったです。

入江あき先生
イラスト一枚がすごい力を持つこともあるので、もっともっと、イラストの前に立った人の目を釘付けにして引きずり込むくらいの気持ちで表情や構図や色を選んでみるのはどうでしょうか。自分がどんな絵を描きたいか考えるのと同じように、自分だったらどんな絵に出会いたいか、どんな絵なら自分の心を奪うか考えると面白いかもしれません。




2月某日、後藤竜二先生とあさのあつこ先生による最終選考会が行われました。残念ながら、今回は大賞・優秀作・入選ともに該当作品はありませんでした。審査結果と、審査員の先生方の選評を掲載いたします。(奨励賞の方々のコメントは後日掲載いたします)

大賞(賞金100万円+カラフル文庫にて刊行)
該当作なし

優秀作(賞金50万円)
該当作なし

入選(賞金10万円)
該当作なし

奨励賞
金谷美香(かなやみか)北海道・23歳
『たちばな商店街と流星サーカス団』

審査員のコメント
 物語としては破綻がいっぱいなのだが、サーカスの少女・アイスと少年のからみがなかなか魅力的で、ぐっとくるシーンも一、二あり、ひょっとしたら大化けするかも知れないという過剰な期待をこめて一押しとした。
(後藤竜二先生)
 はちゃめちゃな作品です。前半に出てきた怪盗の存在が消化しきれないまま終わっていたりして、唖然としました。でも、楽しかったです。がむしゃらに書いたという作者の気迫が伝わってきます。この気迫を持ちつつ、どう世界を構築していくかに挑んでください。
(あさのあつこ先生)

受賞者コメント
この作品は、むずかしいことを考えずに読んで「ああ、面白かった」と思ってもらうことを目標とした作品です。それが認められたということをとてもうれしく思います。この度はありがとうございました。


深谷ともみ(ふかやともみ)愛知県・20歳
『ぼくが君にできること』

審査員のコメント
 独自性の点で首を捻りました。この作品でしか読めなかったという場面にも人物にも、ついに出会えませんでした。私見ですが、ツクモの存在が余計なのでは。ありふれたキャラクターに安住することは、書き手としての敗北宣言です。
(あさのあつこ先生)
 手なれた文章と定型的なストーリー展開で、読ませる力には感心したが、作者独自の視点、感性、情熱、志といったものが感じられなかった。肝心の教師がさっぱり描けていないのも、作者が登場人物たちから身を引いて描こうとしているからではなかろうか。
(後藤竜二先生)

受賞者コメント
まさかこのような賞をいただけるとは思っていませんでした。これからもこれを励みに、少しでも良い作品が作れるよう精進していきたいです。どうもありがとうございました。


夏海ひまこ(なつうみひまこ)神奈川県・24歳
『アフジスカ〜猫と少女の秋空物語〜』

審査員のコメント
 ふとった犬と思っていたのが実は猫のお姫さまという意外な導入部はよかったのだが、アフジスカという国が何なのか、そこで少女は何を感じ、どう変わったのか? 肝心のストーリーも、キャラも、まだまだ弱い。
(後藤竜二先生)
書きなれた方だなというのが、初読の印象でした。書く力を感じます。ただなまじ上手いだけに、その才にのせられ作品世界を深く吟味していないのでは。どこかで読んだことのある世界を幾ら上手く書いても、あまり意味はありません。
(あさのあつこ先生)

受賞者コメント
奨励賞を頂きまして、誠にありがとうございます。
誰でもひとつは知っている、おとぎ話。
誰でもひとつは話せる、おとぎ話。
幼い頃の思い出に、ほんの少し色を与えられる作品を目指して参りたいと思います。
全てはたったひとりの希有な子の為に。


総評
後藤竜二先生
 世にあふれている物語のパターンを打ち砕くほどの物語がほしい!この時代を共に生きている者として、自分がつかもうとしている世界を、自分の声で、心こめて語ってほしい。

あさのあつこ先生
 有体に言えば、今回はかなり期待外れでした。JIVE大賞も2年目を迎え、これからさらに飛躍しようかという時期。その飛躍に相応しい力の漲る斬新な作品をと期待していたのですが、残念です。最終選考に残った作品は、独自性、構成、文章力どれをとっても昨年の受賞作「デンデラノ」に遠く及ばないと感じました。自分の書くべきものと、もっと真摯に向き合ってください。小手先で物語は書けません。